この度、「令和3年度革新的な省CO2実現のための部材や素材の社会実装・普及展開加速化事業」新規課題の公募を開始することとなりましたので、お知らせします。[環境省ホームページ 報道発表資料より]

【事業の概要】
 環境省が革新的な省CO2実現に向けて実用化・製品化に向けて開発してきた部材や素材(窒化ガリウム(GaN)、セルロースナノファイバー(CNF))は従来の素材・部材を用いた製品に比べて革新的な省CO2を達成することが可能であるため、社会実装・普及展開を加速化し、実際のCO2削減につなげていくことが必要です。GaNやCNF等の新素材技術は自動車分野や鉄道分野、家電等民生機器分野や通信機器分野など様々な分野に展開できるポテンシャルを秘めている一方で、新素材・部材の性能評価や性能向上、コスト面で課題があり、未だ開発・実証が必要であることから民間事業者が単独で実施するにはハードルが高くインセンティブも十分ではない現状にあります。このため、本事業では省CO2性能の高い部材や素材を活用し、実機搭載における低コスト化技術の開発、安全性・信頼性・省エネ効果・品質向上策等の検証等を実施し、革新的部材・素材を量産向けの実製品に実装する段階の普及を強力に支援・推進することで、第五次環境基本計画における大幅なCO2削減の目標達成を目指します。

【公募実施期間】
令和3年9月24日(金) ~ 同年10月25日(月)17時

【対象等】
対象:民間企業等
内容:委託

【対象枠及び分野】
 以下のGaNを適用した製品に関する技術開発、安全性・信頼性・省エネ効果・品質向上策等の検証を実施する事業者を募集します。

募集テーマ: 次世代高効率ICT装置の量産機開発・実証

 デジタル社会の進展と情報処理・通信におけるCO2排出削減を両立するため、ネットワークエッジやデータセンタを含むMEC(Multi-access Edge Computing)に向けた高効率な次世代ICT装置が求められている。高効率なICT装置を実現し普及させていくには、キーとなる通信基地局及びサーバ製品のRF(Radio Frequency)モジュールや電源モジュールに用いる高効率な半導体デバイスが必要となる。本事業では、MEC向けの高効率なICT装置の速やかな社会実装と普及展開の加速を目指し、GaN系半導体を用いた基地局及びサーバの量産機開発・検証を行う。
 なお、応募に関しては、以下の要件を満たすこと。

 (a)GaNデバイス
転位密度が105/cm2以下のGaN基板を用いることで、SiC基板上のGaNデバイスよりさらに高い電力効率を実証すること。この実証及び目標は、半絶縁性4インチSiC基板と同等の絶縁性、外見(寸法、平坦性、反り等)を有するGaN基板が得られることを前提とし、環境省が推進する大口径GaN基板の開発状況を踏まえること。

 (b)RFモジュール
GaN系半導体チップを搭載し、従来の送信部と比較して大幅に小型化した平均出力電力40W以上の基地局向け高効率RFモジュールを開発すること。これにより無線送信モジュールの電力損失を従来製品比で10%以上削減し、基地局装置レベルで無線性能を実証すること。

 (c)サーバ
電力変換モジュールにGaN系半導体を用い、複数台並列に構成して電源台数アダプティブ制御を備えたHVDC(高圧直流給電)入力の電源を開発し、電力損失を従来製品比で30%以上削減した製品化可能なサーバ実機搭載の運用実証を達成すること。

【予算】
新規採択課題の1課題当たりの単年度の予算額は4億円を上限とします。

【実施期間】
原則として5年以内とします。

【応募方法】
本事業へ応募される場合には、下記の環境省ホームページから本事業の応募様式等をダウンロードし、公募要領・作成要領に従って必要事項を記載の上、所定の方法で提出してください。
「令和3年度革新的な省CO2実現のための部材や素材の社会実装・普及展開加速化事業の公募について」http://www.env.go.jp/earth/ondanka/biz_local/03_a01_3/r3_gancnf.html

【詳細】
環境省ホーム>報道・広報>報道発表資料>令和3年度革新的な省CO2実現のための部材や素材の社会実装・普及展開加速化事業の公募について
http://www.env.go.jp/press/110018.html